M&Aマーケットのトレンド(2023年上半期)

M&Aナレッジ 

2023年4月版に続いて、本7月版では2023年上半期末(6月末)までの国内外のM&Aマーケットトレンドに関するデータを整理しました。

グローバル社会は引き続き安全保障体制の衝突による不確実性下にありながらも、金融経済面ではインフレ退治を目的としたゼロ金利政策から約1年を経て出口と軟着陸が若干意識されはじめ、株式市場はこれを織り込み始めています。M&Aマーケットに目を向けると、2023年上半期は高止まる資金調達コストの影響もありグローバル統計においては引き続き活動ボリュームの低下傾向が見られました。

一方で日本企業関連のM&A活動水準は底堅く推移(特に国内案件金額は大幅増加)し、海外市場との対比でのresilienceが際立つ状況となりました。日本企業にとっては、国内統合や海外マーケットに成長活路を求めるといった従来からのテーマに加え、事業ポートフォリオの見直しや上場していることの意義の再点検を行なうことが政策当局や株式市場からいよいよ強く促されています。この結果従来は踏み切れなかったような思い切ったM&Aの判断もより活発に議論される場面が実際に増えてきました。

このように、今回整理したデータからも日本企業関連のM&A活動が更に活発化するポテンシャルを伺うことができます。Compass会員の皆様の参考になれば幸いです。

記事監修

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