セクターレポート:日本の五大商社決算アップデート(2023年3月期)

ファイナンシャルスポンサーズ 

レポートサマリー

  • 五大総合商社の2023年3月期の決算は、引き続き資源価格が高値で推移したことや円安を背景とした海外事業の利益拡大により好調に推移。五大商社のうち4社が過去最高益を記録し、三菱商事・三井物産の2社は総合商社初となる純利益1兆円超を達成
  • 今期業績が好調であった一方、資源価格高騰の反動や金融引き締め、ロシア・ウクライナ情勢による貿易・投資活動の停滞懸念、新興国債務問題といった経営環境の不透明性から、5社全てが2024年3月期の純利益を減少と予想
  • M&Aの観点では、各社とも大型売却の動きは一段落し、特に非資源分野において既存事業への追加投資や新規事業への投資を加速
  • バフェット氏率いるBerkshire Hathawayによる追加投資も世間の耳目を集めており、引き続き、稼ぎ出したキャッシュを自社株買い・配当を通じた株主還元と成長投資にバランスよく配分することが求められている

記事監修

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