小売セクター | マーケット動向レポート(2024年度決算概要)

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レポートサマリー

  • 日本の小売市場は依然として拡大を続け、各社の通期決算においても、増収増益となった業態が多数を占めた。一方で、進行期(今期)の業績予想については、多くの業態で成長の鈍化が見込まれている。各社はPB商品の強化や「小売り×ITテック」による新しい顧客体験の創出へ舵を切り始めている。
  • その裏では、かつてない規模のM&Aが相次いでいる。アインHDによるFrancfranc買収、トライアルHDによる西友買収、ベインキャピタルによるヨークHD買収など、業界地図を塗り替える大型案件が続出。食品スーパーを中心に、クスリのアオキHDなどのプレイヤーも積極的な投資姿勢を維持。
  • さらに、ローソンの「Real×Tech LAWSON」やトライアルの次世代型スマートストアなど、リアル店舗とデジタルの融合は新段階に突入。
  • 物価や人件費の高騰、さらには「トランプ関税」など、小売業界を取り巻く環境は厳しさを増しているものの、引き続き抜本的な成長戦略の一環として、大型M&Aや業界再編の動きは今後も強まっていくと推察される

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