【開催報告】「ものづくりイノベーション」セミナーにて、日立製作所の川村隆元会長に渡辺章博がお話を伺いました

イベントレポート 

2021年11月11日に開催されたJBpress主催「第4回ものづくりイノベーション」の特別対談「日立グループを再生に導いた名経営者に聞く『私の経営(者)論』」にて、日立製作所 元取締役会長の川村隆氏に、渡辺がお話を伺いました。

日立グループを再生させた川村隆氏の経営論
会社変革の基本「カ・ケ・フ」の改革とは?

2008年の決算で7800億円超という巨額赤字を背負った日立グループは、2009年、日立グループ会社の会長などを歴任していた川村隆氏を執行役会長 兼 社長に迎え、改革路線にかじを切った。川村氏は当時の改革は「まさにコーポレートトランスフォーメーションの基本そのものだった」としながら、その内容は「カ・ケ・フ(=稼ぐ・削る・防ぐ)」の改革だったと振り返り、その詳細を語られました。

対談の最後、川村氏は「ポストコロナ時代の会社経営」について
「旧来の資本主義を修正しようする『ただ稼ぐだけでは駄目』という声は日本国内にも出てきています。(ポストコロナ時代では)猛烈資本主義・金融資本主義的な『お金がお金を生む』動きはかなり抑えられていくでしょう。しかし、日本はコロナ以前から稼ぐ力が弱いです。社会にいろいろことを還元していく手段として稼ぐ力が非常に大事である、稼ぐことは恥ずかしいことじゃない。経営者が従業員にきちんと伝えていく必要があると思っています」とコメントしました。
 
これに応え渡辺は、「これから日本に求められるのは単なるCEOではなく、あえて言うならば『稼ぐ力を持った、しかも稼ぐということは悪いことじゃないというナレッジを社内に根付かせられる、CKO(Chief Knowledge Officer、最高知識責任者)』なのでしょう。そういう人たちが増えることを期待しています」と対談を締めくくりました。