重電セクターアップデート(2023年1月版)

インダストリアル 

レポートサマリー

  • 国内主要重電各社の上期決算は、設備投資の持ち直しや為替円安の影響により概ね増収となった一方、素材価格や輸送費高騰に伴い損益面では一部赤字となる企業も一定数存在した。海外の主要企業については、SIEMENSやSchneider Electricがデジタルサービスの好調ぶりから業績を拡大させる中で、GEは再生可能エネルギーセグメントにおける風力事業の低迷が響き、売上高は微増に留まった。
  • 主要重電各社の時価総額は国内(重電専業)と海外(Regional)の企業群を中心に1年前と比較して伸長した。国内重電企業は時価総額・バリュエーション共に海外企業と比較して低い傾向となっており、1年前と比較してもバリュエーションを低下させるなど、伸び悩んでいる状況が続いている。
  • 重電セクターにおける2022年7月-9月の主要なM&Aを見ていくと、EVバッテリーやリチウムイオン電池などのEV関連ソリューションの獲得・強化を目的とした買収や、デジタルソリューションの強化を目的としたソフトウェアプロバイダーの買収案件が増加傾向にある。一方売却案件については、ウクライナ情勢の影響からロシア事業の現地法人への売却といった動きも見られた。

記事監修

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