インダストリアルテックセクターアップデート(2024年2Q)

インダストリアル 

インダストリアルテクノロジーチームより、マテハン・ロボット・FA業界の最新動向をまとめた四半期アップデートをお届けします。

各社の業績について、2024年4-6月期は、一部ではロボット・FAセクターにおける市況は底を打ったという見方もされ、受注環境の回復から増収増益を達成する企業が一定数存在しております。一方で、足許の大統領選を控えた先行き不安や金利高等のマクロ要因を主要因として、各企業における設備投資抑制は継続しており、各社における在庫調整も長期化していることから、特にFA部材関連企業を中心に減収減益となる企業が増加する結果となりました。

当セクターの株価については、エンドマーケットの不振に伴う受注環境の悪化影響を受ける海外マテハン企業を除き、引き続き好調に推移しております。

M&A市場に目を向けると、2024年初頭より案件数は減少傾向にあり、規模の観点でも、技術獲得を企図したベンチャー出資や小規模企業の買収がトレンドとなっております。
主な日本企業関連案件としては、豊田自動織機によるクロアチアのSLAMテクノロジーを用いたロボット制御システム及びAMR開発を行うGideon Brothersへの出資や、日立製作所による製薬業界向けのエンジニアリングソリューションを手掛けるCastle Hill Technologiesの買収などの案件が発表されております。
また海外案件では、One Equity Partnersによる自動車業界向けラインビルダーのComau社の買収などが発表されています。

本レポートが本業界に関する直近動向の整理の一助となりましたら幸いです。

記事監修

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